もっか

2014年6月22日 日常
試験中。『美意識』の試験でレポートを試験の時に持参して説明しなければならない。
本当は何かしらの前衛アート運動と結び付けなければならないのだけれど、寧ろ、ポストモダンや、大量生産、消費主義と結びつけて書きたいと先生に話した。

私は、1980年代にパリで活躍した日本人デザイナーを選んだ。
自分の論文テーマに関する『建築的洋服』をこの試験でも採り上げて、ファッションと建築に関することを書いても良かったのだが、夫が珍しいことをやった方がよいよ、というので日本人デザイナー(日本でいえばかなり研究され尽くされているのだが)を採り上げる事にした。
しかし、外国なので日本の資料が手に入らず、殆どがネットで調べている。
資料が手に入らないときはビデオでも良い、という先生のアドバイスで山本耀司の81年のパリコレのビデオをyoutubeから入手した。初めは『何?』と思ったけれど、2度目に見たら、さすがカッコイイ!

だぶだぶのオーバーサイズの服にペッタンコの靴。耀司の服は、中国の国民服みたいで男性的というか法衣のイメージなのだけれど、ひっらひらした軽い生地の質感がなぜか不思議とフェミニンさを感じさせる。それがカッコイイ。耀司のカッコよさとはこういうものなんだろうな。同じ80年代に流行ったボディコンシャスではなく、全く女性を感じさせない中に存在するフェミニンさ。だからこそ、好奇心を掻き立てられる。ヨーロッパの服飾だとわざとコルセットを使って女性のボディラインを際立たせたものだったのだけど、敢えてその反対を行く。ヨーロッパの美意識を覆す挑戦だったわけだ。
私もそれを書きたいのだけど、日本語→イタリア語に直す作業に時間が取られ過ぎ。
6月には受けられないかもしれない。私にとっても、アカデミーの先生の美意識を覆したい。
耀司の一見控えめだけれど、噛めば噛むほど味が出てくるような(するめのような(笑))センスに(イタリア語で『詩的な』と表現する。)私も惚れてしまう。
コムデギャルソンの川久保玲も、慶大の哲学科で卒論は『美意識』だった。
彼女の服は私のセンスとは全く異なるけれど、でも彼女の今尚、ヨーロッパの美意識に対する挑戦も共感できるものがある。

From the Corproate Priestess Archive- Yohji Yamamoto show 1981, Part II. - YouTube

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