United NationのNGOから心理学のある会合で講演して欲しいと夫が招待されたというので、2泊3日でアッシジへ行って来た。
UNの甘い言葉に誘惑された夫は、なんだか怪しい、と半信半疑な私を説得し家族で向かった。
不思議な旅だった。
きつねにつつまれたみたい。
泊まったホテルは4つ星だったけれど、新築で大理石がふんだんに使われた広大なロビー。天井まであるロビー一面に張られたガラス窓からは、小高い丘の上に立つアッシジの街が一望できた。
レストランやプールまでの移動は同じ敷地内を車で移動しなければならない程、広かった。
会合にもVIPが(本当か嘘か)参加していた。
7月末に行ったヴィアレッジョの会合のオーガナイザーを夫がアッシジに来るように誘っていたが、彼らが心理学の講義に参加できないか聞いたら、
『会合に参加するためには、一年前に予約をいれて10,000ユーロ払わなければならないし、ここにはVIPしか参加しません。』
と女性責任者に言われたものだから心証を害したと同時に、彼らもきつねにつつまれたようだった。
イタリア人の例えを借りれば、『孔雀が羽を広げて惹きつける』かのような演出に夫はコロッと参ってしまい(単純(笑))、すっかりいい気分に。
しかし、狐は私達の帰り際にチラリと正体を見せた。
結局の所、私達はある一企業家に会いにアッシジへ行ったのだった。
心理学に関する会合は毎年開いていると言うので、それは通常の事なのだろうけど、その場で会員以外に講演をするために招待されていたのは夫のみ。
つまり、本当の招待客は夫であり、世界にちらばる自分の心理学会という名の会の企業家達の集まりの会合で、夫のやっていることに投資しようと促すために講演を依頼されたのだった。
そのアッシジの企業家は、大学で心理学と経済学を修め医学部は中途退学。
心理学で新しい分野を開拓し、それを世界に広めていると同時に元々は芸術家でもある、という人だった。
会合のオーガナイズの方法も開催地の選び方も、社員(スタッフ)の演出の仕方もとてもスマートで、無駄が無かった。でも芸術家と聞いて、ちょっと怖くも感じる。アーチストの思い入れやこだわり、底なしとも思えるエネルギーは怖いから。
しかし、私達を接待した女性責任者は、
『実は今芸大に通っているんです。』という私の言葉に矢継ぎ早に、
『そうだったの?それは知らなかった。会議場の裏に先生のデザインした服が展示販売されているし、スペイン広場にブチックもあるのよ。先生は絵も描くから画廊へも来て見ませんか?』と話がトントンと進み、私にはすぐ企業家だとばれて、その責任者は画廊と、その企業がゴーストタウンだった1200年代の街を河から運んできた石で当時そのままに再現したと言う町に車で案内してくれた。
騙された?ことに腹は立たなかった。
心理的効果を狙ってアーティスティックにスマートに演出して自分達を大きく美しく演出したのは、すべて夫を魅了するためだったから。
9月にその女性責任者から連絡が入り、例の1200年代の町を再現したという所にあるレストランに招待されることになっている。
実質上、彼らのテリトリー内で食事をしながら商談ということなのだろう。
写真上・・・宿泊したホテルのロビーの裏口から撮った写真。
写真中・・・企業家が再現した1200年代の町。
写真下・・・再現した町にあるレストラン。
UNの甘い言葉に誘惑された夫は、なんだか怪しい、と半信半疑な私を説得し家族で向かった。
不思議な旅だった。
きつねにつつまれたみたい。
泊まったホテルは4つ星だったけれど、新築で大理石がふんだんに使われた広大なロビー。天井まであるロビー一面に張られたガラス窓からは、小高い丘の上に立つアッシジの街が一望できた。
レストランやプールまでの移動は同じ敷地内を車で移動しなければならない程、広かった。
会合にもVIPが(本当か嘘か)参加していた。
7月末に行ったヴィアレッジョの会合のオーガナイザーを夫がアッシジに来るように誘っていたが、彼らが心理学の講義に参加できないか聞いたら、
『会合に参加するためには、一年前に予約をいれて10,000ユーロ払わなければならないし、ここにはVIPしか参加しません。』
と女性責任者に言われたものだから心証を害したと同時に、彼らもきつねにつつまれたようだった。
イタリア人の例えを借りれば、『孔雀が羽を広げて惹きつける』かのような演出に夫はコロッと参ってしまい(単純(笑))、すっかりいい気分に。
しかし、狐は私達の帰り際にチラリと正体を見せた。
結局の所、私達はある一企業家に会いにアッシジへ行ったのだった。
心理学に関する会合は毎年開いていると言うので、それは通常の事なのだろうけど、その場で会員以外に講演をするために招待されていたのは夫のみ。
つまり、本当の招待客は夫であり、世界にちらばる自分の心理学会という名の会の企業家達の集まりの会合で、夫のやっていることに投資しようと促すために講演を依頼されたのだった。
そのアッシジの企業家は、大学で心理学と経済学を修め医学部は中途退学。
心理学で新しい分野を開拓し、それを世界に広めていると同時に元々は芸術家でもある、という人だった。
会合のオーガナイズの方法も開催地の選び方も、社員(スタッフ)の演出の仕方もとてもスマートで、無駄が無かった。でも芸術家と聞いて、ちょっと怖くも感じる。アーチストの思い入れやこだわり、底なしとも思えるエネルギーは怖いから。
しかし、私達を接待した女性責任者は、
『実は今芸大に通っているんです。』という私の言葉に矢継ぎ早に、
『そうだったの?それは知らなかった。会議場の裏に先生のデザインした服が展示販売されているし、スペイン広場にブチックもあるのよ。先生は絵も描くから画廊へも来て見ませんか?』と話がトントンと進み、私にはすぐ企業家だとばれて、その責任者は画廊と、その企業がゴーストタウンだった1200年代の街を河から運んできた石で当時そのままに再現したと言う町に車で案内してくれた。
騙された?ことに腹は立たなかった。
心理的効果を狙ってアーティスティックにスマートに演出して自分達を大きく美しく演出したのは、すべて夫を魅了するためだったから。
9月にその女性責任者から連絡が入り、例の1200年代の町を再現したという所にあるレストランに招待されることになっている。
実質上、彼らのテリトリー内で食事をしながら商談ということなのだろう。
写真上・・・宿泊したホテルのロビーの裏口から撮った写真。
写真中・・・企業家が再現した1200年代の町。
写真下・・・再現した町にあるレストラン。
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