車の運転

2008年3月5日
昨日は、獣医さんの所へ約束の時間に行って来た。

前の患者さんがドアを開けて出てくると、部屋の奥に先生が立っていた。

軽く挨拶をすると、ドアの方に来て、無言の握手をした。

すぐ猫を見せてもらった。

もう体が固まっていた。前足に頭を乗せていた。
ずっと昏睡状態だったらしい。
コルチゾンの注射を受けて(精神安定剤も入っていたのかな)しばらくしてから深い眠りに入ったのかもしれない。

『苦しみましたか。』

と聞くと、『昏睡状態だったから。』と返ってきた。

日本の神社の赤色のお守りを猫の首につけてもらった。
そのままぞんざいな扱いを受けて焼かれてしまうのも、嫌だったから。

家に帰って来てから、訳も分からず、涙が溢れてきてしまった。

夫が帰って来てから、昔、赤十字でボランティアをしていた時の話をしてくれた。

獣医さんのとった処置は人間の場合と同じだった事。
オートバイによる事故などで救急患者さんが運ばれてくると、まずコルチゾンや安定剤を打って事故によるショックを和らげる。
事故直後は精神的なショックの方が大きくて、痛みは感じない。
時間経過と共に痛みが出てくる。
救急の場合、事故発見直後から救急車で運ばれて何らかの処置を受けるまでに一時間半位かかる。
即死は別として、統計的に事故後6〜8時間後は死亡率が最も高い時間帯、第2ピークは約18時間前後。それを乗り越えて、24時間経つと死亡率はかなり減るという事だった。
猫が事故に遭った時間帯を計算すると、事故後約1時間過ぎに発見され、獣医につれて行き注射を打ったのが2時間後、そして息絶えたのが17時間後だった。

私が発見した時は、事故のショックでかなり興奮し、そろそろ痛みを感じ始めた頃だったのかもしれない。

少なくとも安らかな死が訪れたのであれば、それは私にとって救いではあるが、なかなか気持ちの整理がつかない。

イタリア人は運転の荒い人が多く、細い田舎道ですらも、対向車を敢えて制止するがごとくものすごいスピードで狂った様に走り去る車が絶えない。瀕死の猫を助手席に乗せて、家の近くの細い坂道を上っている時も、電電公社の車が私の車をわざと止めるが如くすごいスピードで走り去ったので、こちらも重症患者を乗せていて気が立っていたこともあり、思い切りクラクションを鳴らしてやった。(それでも、クラクション鳴らし返される時もある。自分がスピード違反していて、尚、正しいとでも言いたいのか!)

そういう運転も、人身事故やこういう動物の死を招く原因でもある。

夫が、交通整理をしている警察に、うちの近くの道の名前を上げて、乱暴運転をする電電公社等の車が行き交うから危ない。子供が事故に遭いそうになった。パトロールしてくれと言っておく、と言って出て行った。

私も車にデジカメを持参して、車のナンバー控えてスピード違反車を警察へ届けようかとも思っている。

その野良猫の死もとても悲しいものだが、先日、助けた野良猫の『メオ』の事も心配だ。

その後、一日に一回は餌を食べに顔を見せるようになったが、相変わらずのんびりしていて、先日は、事故に遭った猫を拾った通りの真中をメス猫を追って歩いていた。
たまたま通ったのが私だったので、退く様にクラクションを鳴らしたのだが逃げる気配がなかった。

良く家に着くと、車の音を聞きつけてかどこからともなく姿を現し近づいて来ては車のバンパーに体を擦り付けてくる。

身の危険を守るため遠くに行かない様にする為には、手術するしかないのだろうか。。。こんな事故が起こってから、考えてしまっている。

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