中国、衛星破壊実験に成功
2007年1月22日中国、衛星破壊実験に成功 米政府は懸念伝える
2007年01月19日
米ホワイトハウスのスノー報道官は18日、「中国が地上から発射した弾道ミサイルで自国の衛星を破壊し、衛星攻撃兵器の実験をした」との米メディアの報道を大筋で確認し、米政府がすでに中国政府に対して懸念を伝えたことを明らかにした。宇宙空間で兵器による衛星の破壊が確認されるのは異例で、ロイター通信によると85年に米国が実施して以来とみられる。
米政府は昨年改訂した「国家宇宙政策」で、軍事・民間利用を問わず、衛星が攻撃を受ければ、衛星への依存度の高い米国にとっては大打撃となるとの認識を強めてきた。有人宇宙飛行の成功で「宇宙大国」として存在感を高めている中国が、そうした攻撃能力も示したことで、宇宙空間をめぐり両国間の緊張が高まる可能性がある。宇宙での軍拡競争につながりかねないとの指摘も出ている。
この情報は、航空宇宙問題の専門誌アビエーション・ウイーク・アンド・スペース・テクノロジー電子版が米中央情報局(CIA)など複数の米政府情報機関の見方として、17日夜に報じて明るみに出た。
それによると、実験は米東部時間の今月11日午後5時半(日本時間12日午前7時半)ごろに実施された。99年に打ち上げられて高度約860キロの軌道上にあった老朽化した気象衛星を標的に、中国内陸部の四川省西昌にある発射基地から弾道ミサイルを打ち上げ、弾頭が高速で衝突、破壊した。
飛散した衛星の破片が「宇宙ごみ」となり、ほかの衛星の運用を妨げる障害を引き起こす可能性も心配されている。ロイター通信によると、実験当日、米国が昨年打ち上げた実験偵察衛星との通信が不能になったが、これが実験の影響かどうかは確認されていない。
米国家安全保障会議(NSC)の報道官は同通信に対し、「このような兵器の開発実験は、民間分野の宇宙利用をめぐる両国の協力の精神に背くものだ」と述べ、米国だけでなく、すでにオーストラリアとカナダが懸念を表明したと明らかにした。
2007年01月19日
米ホワイトハウスのスノー報道官は18日、「中国が地上から発射した弾道ミサイルで自国の衛星を破壊し、衛星攻撃兵器の実験をした」との米メディアの報道を大筋で確認し、米政府がすでに中国政府に対して懸念を伝えたことを明らかにした。宇宙空間で兵器による衛星の破壊が確認されるのは異例で、ロイター通信によると85年に米国が実施して以来とみられる。
米政府は昨年改訂した「国家宇宙政策」で、軍事・民間利用を問わず、衛星が攻撃を受ければ、衛星への依存度の高い米国にとっては大打撃となるとの認識を強めてきた。有人宇宙飛行の成功で「宇宙大国」として存在感を高めている中国が、そうした攻撃能力も示したことで、宇宙空間をめぐり両国間の緊張が高まる可能性がある。宇宙での軍拡競争につながりかねないとの指摘も出ている。
この情報は、航空宇宙問題の専門誌アビエーション・ウイーク・アンド・スペース・テクノロジー電子版が米中央情報局(CIA)など複数の米政府情報機関の見方として、17日夜に報じて明るみに出た。
それによると、実験は米東部時間の今月11日午後5時半(日本時間12日午前7時半)ごろに実施された。99年に打ち上げられて高度約860キロの軌道上にあった老朽化した気象衛星を標的に、中国内陸部の四川省西昌にある発射基地から弾道ミサイルを打ち上げ、弾頭が高速で衝突、破壊した。
飛散した衛星の破片が「宇宙ごみ」となり、ほかの衛星の運用を妨げる障害を引き起こす可能性も心配されている。ロイター通信によると、実験当日、米国が昨年打ち上げた実験偵察衛星との通信が不能になったが、これが実験の影響かどうかは確認されていない。
米国家安全保障会議(NSC)の報道官は同通信に対し、「このような兵器の開発実験は、民間分野の宇宙利用をめぐる両国の協力の精神に背くものだ」と述べ、米国だけでなく、すでにオーストラリアとカナダが懸念を表明したと明らかにした。
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